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  From:iモードセンター
 件名:送信メールエラー

 本文:ユーザーが見つかりません。@以前をご確認ください。

 宛先:*************@docomo.ne.jp
 件名:ごめん

液晶の画面はあくまでも冷たく光り、俺の指示を待っていた。
やがて、「失望したよ」とでも言うように、ふっと光を無くした。
アドレスを変更されたのだ。一昨日まで付き合っていた女に。着信拒否も。
ため息も出なかった。真っ黒な画面から、目を離す気力も無かった。
背後で不意にドアが開いた。
「何?またオナニーしてんの?」
姉が立っていた。この上なく意地悪な表情で。
「んな訳ねえだろ!」
俺が声を荒げて反論すると、姉は、あっそう、と言って廊下へ消えた。
「ドアくらい閉めろよ!」
声が、虚しく部屋に響いた。


夕食は俺が作った。冷蔵庫に残っていたものを適当に並べただけだが。
姉と会話は無かった。何度か目が合ったが、無視した。
「お風呂行くから」
姉が席を立った。俺は返事をしなかった。姉は少し俺の方を見ていたが、
やがて風呂に向かった。テレビの中で、若手の芸人が必死に司会者に食らいついていた。


腹は膨らんだが、ようやくため息が出るようになっただけだ。母はまだ帰ってこない。
朝、遅くなると言っていただろうか。会話に集中していない俺がいる。
洗い物をなんとか皿を割らずに済ませ、部屋に戻った。特にすることもない。
パソコンを起動し、2ちゃんねるに行った。VIPで、また安価スレが立っている。
特に書き込みもせず、適当にディスプレイを眺めていた。
「ねえ」
また姉がドアのところに立っていた。
「私の部屋、来て」
「何でだよ、嫌だって」
「ああそう。じゃあ、いいのね?」
「何が?」
「分かるでしょ?」
もちろん分かっていた。口に出したくなかった。
「じゃ、来てね」
行かねばならない。どうしようもない。

画面には、「安価!安価!」と手を振るAAが浮かんでいた。




「…ん…」
姉はあまり声を出す方ではない。
柔らかな陰毛が、鼻をくすぐる。唇が、真っ赤な唇に触れる。
その度に、わずかに姉が震える。もう、湿るというよりは濡れるといった方がいいだろう。
着替えておくべきだった。ジーンズが、みるみる窮屈になっていく。
実の姉にクンニリングスをして、俺は勃起しているのだ。
そう意識すると、とてつもなくいたたまれない気分になる。舌が鈍る。
「やめないで」
息は上がっているが、姉の語気は鋭い。仕方なく、また舌を穴の中に突っ込む。
姉が体を震わせた。股間が痛い。
いっそ襲ってやろうか。それもいいかもしれない。
―――お掛けになった電話番号は――――
萎えた。そうだ、この穴を包む下着が、俺を憂鬱にさせたのだ。
しかし舌は止まらない。別に良い味がする訳でもないというのに、
これは別の本能だろうか。
目を閉じているので良く分からないが、姉のそこは相当激しくなっていた。
「…ん…ふっ…あふっ」
舌は加速を続ける。まるで、その先に何かがあるとでもいうように。
「あぁっ…んんっ‥もう止めて」
姉は赤くなった顔で俺を睨んだ。
「さ、ズボン脱いで」
「は?」
「…いいから脱ぎなさいよ」
しぶしぶチャックを下ろした。パンツの上からでも、大きくなっているのは明らかだった。
姉は俺の股間を見ながら、自分の股間に手をやった。
「パンツも脱いで、早く」
最大限の睨みをきかせながら、パンツを下ろした。
恥ずかしいくらいに大きくなったものが露呈する。
姉は指で自分をいじり始めた。まっすぐ、俺を見ながら。
姉の小さく喘ぐ声が、勃起を止めさせなかった。


姉はひとしきり自分で楽しんで、視線を股間から俺の目に移した。
「あんたもオナニーして」
「何言って…」
「ほら、パンティーあげるから」
姉は転がっていた絹の塊をひらひらさせ、俺に向かって投げた。
「ほら、オナニーしなよ、あの時みたいに」
記憶が蘇る。姉の悪魔のような顔、俺に構えた携帯、冷たいシャッターの音。
「…せえ」
「えー?」
「うるせえ!!!!」
急いで服を着て、部屋を飛び出した。姉が何か言っていたが、聞き取れなかった。
鍵をかけ、椅子に座った。上気しているのが、自分で分かった。
パソコンの画面の中では、安価の取り合いが未だに続いていた。
「…これだ」
俺は「スレッド新規作成」をクリックした。戦いの、始まりだった。





 1 :はっきり言ってもう姉の召使状態なんだがもういやだ
 対等な立場まで持っていく方法を教えて欲しい


 少し興奮している。深呼吸した。自分の事でスレを立てるなんて初めてだった。
後悔はしていない。姉になにかやり返してやりたかった。
あの不敵な笑顔を、無くしたかった。


 3 :とりあえず1のスペックと
 姉のスペックを頼む

 姉詳しく


 6 :>>3
 俺19歳 専門学校1年
 顔 普通
 彼女無し 童貞
 身長165くらい

 姉23 社会人
 顔 悪くはない(身内目だからよくわからん)
 彼氏 多分なし
 身長170くらい?

 嘘を付いても仕方がない。この板に助けて欲しかった。
誰かに、背中を押して欲しかった。

 94 :1 :下の世話はオナヌーのお手伝いです
 俺が高3の時に、すっごい溜まってた時があって
 姉の部屋に姉を呼びに行ったらいなくてパンツ脱ぎ捨ててあったんだ
 んで、ムラムラしちゃって自分の部屋に持ち帰ってオナヌーしてたら
 姉ちゃんが俺の部屋にきて見られてしまった
 それ以来俺は姉ちゃんの召使状態です

 書いていて悲しくなった。自分を客観的に見るのは、時に辛いものらしい。

 108 :1 :>>103
 俺の自業自得だから今まではガマンしてたんだ
 でも、俺に彼女ができてもうやめてくれって姉に言ったら
 それを彼女にチクられて振られた
 付き合い始めだったんでエチーはしてなくて童貞です
 んで下克上しようとVIPにスレたてた次第です

 オナヌーはチンコ見せろとか舐めろとかもう奴隷状態です

 キーボードを叩く音が響く。感情が籠もった。下克上を起こしたい。
この生活に、革命を。

 195 :飲みに誘え

 飲みに誘え?それでどうなる?
安価は絶対だ、と言い聞かせ、姉の部屋へ向かった。

 216 :1 :2006/02/22(水) 20:02:14.55 ID:R3gHWSg10
 行ってきた
 俺「姉ちゃん、入るよー」(姉の部屋の前で)
 姉「いいよー」
 俺「姉ちゃん、ちょっと飲みに行かねえ?」
 姉「今から?」
 俺「うん」
 姉「へー。○○が私を誘うなんて珍しいねぇ」
 俺「まあいいじゃん」
 姉「さてはヤケ酒か?」
 俺「・・・」
 姉「あーやっぱり!彼女に振られたんだー!」
 俺「・・・姉ちゃんのせいだろ」
 姉「ごめんねー。本当に振られるとは思わなくてさ」
 俺「・・・」
 姉「今日は見たいテレビあるからまた明日ね」
 俺「・・・うん」

 かなりムカムカしてきた
俺が落ち込んでるのに傷えぐるマネしやがって

 何なんだ。自分がしたことの自覚はないのか?
まあ食事代を出さなくても良くなったのは良かったが。
しかし、このスレの連中は、予想もしないことを言ってくる。

 294 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/02/22(水) 20:34:58.12 ID:DTtbashI0
 マジレスすると風呂突入はマズいな。風呂の前で姉に聞こえるように嘘電話だ

 「鬼才現る」普通に言ってしまった。VIPPERも捨てたものではない。
風呂の中で、水の音がする。憎たらしいほど弾んだ音が。

 319 :1 :2006/02/22(水) 20:47:53.98 ID:R3gHWSg10
 とりあえず内容書く

 風呂場まで行って
 俺「姉ちゃーん。タオルここ置いとくよー」
 姉「うん」
 ここでケータイの着メロ流して
 俺「はい、もしもし。あ、美香?(てきとーな名前)」
 俺「え?うん。いいけど。今から。あー、うん。いいけど」
 俺「はー、はいはい。そんじゃもうちょっとしたら行くね。うん。じゃあ」
 みたいに適当な会話して出てきた。声なるべく大きくして


 痛快だった。「勝利」の文字が脳裏に浮かんだ。
ニヤニヤが止まらない。インターネットは素晴らしい。

 バ タ ン
ドアが大きな音を立てて開いた。

 358 :1 :とりあえずさっきのこと書く

 いきなりドアをバン!と開けて
 姉「ちょっと!!○○!!」
 俺「は、はい!」
 バスタオルで体巻いてズカズカ踏み込んでくる姉
 俺「ど、どしたの?」
 姉「ねえ・・・ちょっと・・・飲みに行こうか・・・」
 俺「・・・テレビ見るんじゃないの?」
 姉「やっぱり行こうかなって」
 俺「風呂は?」
 姉「今日はシャワーだけの気分だったから」
 俺「えー?せっかく用意したのに」
 姉「付き合ってあげるのよ」
 俺「でも俺友達とやくそk」
 姉「いいから!ほら、用意して!」
 俺「う、うん」
 というわけで飲みに行くことになったお

 こんなことがあるのか?姉がツンデレ?まさか…
姉の部屋から物音が聞こえる。準備をしているようだった。
案外乗り気なのか?とりあえず安価を出した。

 385 :酔った振りしてあまえまくれ

 400 :居酒屋内でゆびまん

 こいつら……

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